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燭影揺紅・春景別れの写真
英語詩訳(意訳)
春空はおぼろげに霞みわたり、彩られし楼閣は雲の洲を突く。紫薇の台にのぼりて眺めやる時、古の才人が詠みし思ひに胸塞がる。たそがれに深まるは、遠き日の面影、朱の欄干で語り合った甘美なる記憶。北方の雁は音づれず、柳絮は際限なく舞い散りて別離の悲しみを誘う。歳月は容赦なく流れ去り、古の水はどこへ向かうというのか。沈みゆく夕陽に心を痛めるまでもなく、広漠たる原野がただ痛切に迫る。雨を帯びた夕凪の波音が響き、人の気配もなき野の渡し場に一艘の舟が横たわる。川面には重なる峰々、天の涯まで続く芳草、そして煙る木々の影。
原文・ピンイン
靄靄春空,畫樓森聳凌雲渚。
紫薇登覽最關情,絕妙誇能賦。
惆悵相思遲暮。
記當日、朱闌共語。
塞鴻難問,岸柳何窮,別愁紛絮。
催促年光,舊來流水知何處。
斷腸何必更殘陽,極目傷平楚。
晚霽波聲帶雨。
悄無人、舟橫野渡。
數峯江上,芳草天涯,參差煙樹。
紫薇登覽最關情,絕妙誇能賦。
惆悵相思遲暮。
記當日、朱闌共語。
塞鴻難問,岸柳何窮,別愁紛絮。
催促年光,舊來流水知何處。
斷腸何必更殘陽,極目傷平楚。
晚霽波聲帶雨。
悄無人、舟橫野渡。
數峯江上,芳草天涯,參差煙樹。
文献直訳
おぼろおぼろの春の空、絵を施した楼閣は森々とそびえて雲の洲を貫く。紫薇の台に登りて眺望することは最も情を動かし、絶妙なる才を誇りて賦を作る。惆悵として相思ふこと黄昏時。記憶す、当日の朱の欄干での共に語りし日を。塞の鴻は問い難く、岸の柳は何処までも尽きず、別れの愁いは散りゆく絮の如し。光陰を催し促し、旧来の流水は知る何処ぞ。断腸するになにぞ更に残陽を待ち受ける必要があろうか、極目すれば平らな楚の原野が傷ましむ。夕晴れの波の音は雨を帯びる。人影なく静まり返り、舟は野の渡し場に横たわる。数つの峰が江上にあり、芳草は天の涯に続き、参差たる煙る木々。