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石州慢
英語詩訳(意訳)
冷たき水痕春の兆す頃、煙る砂州遥か遠くへ消えゆく。
渓の梅は陽光に香を放ち、凍てついた枝々は競い花開く。
涯の旧恨よ、試みに見よ、どれほど魂を奪うかを。
長亭の外には幾重にも山が重なり、
尽きせぬ緑の山並みは、そのまま愁いの訪れる季節。
募る情の深さよ。
深く閉ざされた画楼のなか、東風を思いやり、
秘かに肌の雪の如き白さを溶かす。
枕辺の雲雨も、盃の前の花と月も空しき徒労。
心が最も痛む場所で、どれほどの凄涼が待ち受けていることか。
帰路につくその時まで語るまいと、懇ろに胸に秘める。
ようやく辿り着いて再び相見えれば、
それはまさに、丸一年の離別であった。
渓の梅は陽光に香を放ち、凍てついた枝々は競い花開く。
涯の旧恨よ、試みに見よ、どれほど魂を奪うかを。
長亭の外には幾重にも山が重なり、
尽きせぬ緑の山並みは、そのまま愁いの訪れる季節。
募る情の深さよ。
深く閉ざされた画楼のなか、東風を思いやり、
秘かに肌の雪の如き白さを溶かす。
枕辺の雲雨も、盃の前の花と月も空しき徒労。
心が最も痛む場所で、どれほどの凄涼が待ち受けていることか。
帰路につくその時まで語るまいと、懇ろに胸に秘める。
ようやく辿り着いて再び相見えれば、
それはまさに、丸一年の離別であった。
原文・ピンイン
寒水依痕,春意漸回,沙際煙闊。
溪梅晴照生香,冷芯數枝爭發。
天涯舊恨,試看幾許消魂,長亭門外山重疊。
不盡眼中青,是愁來時節。
情切。
畫樓深閉,想見東風,暗銷肌雪。
辜負枕前雲雨,尊前花月。
心期切處,更有多少淒涼,殷勤留與歸時說。
到得卻相逢,恰經年離別。
溪梅晴照生香,冷芯數枝爭發。
天涯舊恨,試看幾許消魂,長亭門外山重疊。
不盡眼中青,是愁來時節。
情切。
畫樓深閉,想見東風,暗銷肌雪。
辜負枕前雲雨,尊前花月。
心期切處,更有多少淒涼,殷勤留與歸時說。
到得卻相逢,恰經年離別。
文献直訳
冷たい水が跡をなぞり、春の意気が漸く戻り、砂の際で煙霧が広漠としている。沢の梅は晴れ渡った光の中で香りを生み、冷たい芯の数枝が競い合って咲き開く。天涯の旧恨よ、試みに見るが良い、どれほど魂を消させ、長亭の門外に山が重なり畳みかけているかを。眼中の青が尽きないのは、これが愁いの来たる時節だからである。
情が切実である。
画楼は深く閉ざされ、東風を想像し、ひそやかに肌の雪を溶かしている。枕前の雲雨を枉げ、尊前の花月を枉げる。
心の期すこと切なる処、更にどれほどの凄涼があり、ねんごろに留めて帰る時に語らせようとする。辿り着いてみれば却って相逢い、ちょうど一年間の離別を経たばかりであった。
情が切実である。
画楼は深く閉ざされ、東風を想像し、ひそやかに肌の雪を溶かしている。枕前の雲雨を枉げ、尊前の花月を枉げる。
心の期すこと切なる処、更にどれほどの凄涼があり、ねんごろに留めて帰る時に語らせようとする。辿り着いてみれば却って相逢い、ちょうど一年間の離別を経たばかりであった。