ブックマーク
To bookmark this poem:
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
安公子・弱柳絲千縷
英語詩訳(意訳)
しなやかな柳は千すじの糸を垂れ、
カラスの啼くあたりには淡い若黄が広がる。
薄き衣を寒さが襲い春はいまだ浅く、
激しい風雨がひとしきり通り過ぎてゆく。
緑の水流れる橋のたもとの道で、
わたしは燕に尋ねよう、あの時分、
極彩色に彩られた楼閣の中で、
確かにあの人を見かけはしなかったかと。
いま思い描くのは、静かに閉じられた窓の陰、
埃をかぶった哀しみの弦と高く張られた柱。
庾信の抱いた憂いもかくのごとく深く、
いったい誰がために眉間に寄せられているのか。
東風にひとり立ち尽くして涙の目をぬぐい、
もやのかかった波間に身を投じて東へ送る。
長い昼の空しい春、疲れ果てた身をどうやり過ごそう。
気だるく枕辺に寄り添えば、百囀のウグイスがさえずり、
うたた寝から呼び覚まされても気力はなく、
ただ傾く夕日が、いまも変わらず花咲く土手に残されている。
カラスの啼くあたりには淡い若黄が広がる。
薄き衣を寒さが襲い春はいまだ浅く、
激しい風雨がひとしきり通り過ぎてゆく。
緑の水流れる橋のたもとの道で、
わたしは燕に尋ねよう、あの時分、
極彩色に彩られた楼閣の中で、
確かにあの人を見かけはしなかったかと。
いま思い描くのは、静かに閉じられた窓の陰、
埃をかぶった哀しみの弦と高く張られた柱。
庾信の抱いた憂いもかくのごとく深く、
いったい誰がために眉間に寄せられているのか。
東風にひとり立ち尽くして涙の目をぬぐい、
もやのかかった波間に身を投じて東へ送る。
長い昼の空しい春、疲れ果てた身をどうやり過ごそう。
気だるく枕辺に寄り添えば、百囀のウグイスがさえずり、
うたた寝から呼び覚まされても気力はなく、
ただ傾く夕日が、いまも変わらず花咲く土手に残されている。
原文・ピンイン
弱柳絲千縷。
嫩黃勻遍鴉啼處。
寒入羅衣春尚淺,過一番風雨。
問燕子來時,綠水橋邊路。
曾畫樓、見個人人否。
料靜掩雲窗,塵滿哀弦危柱。
庾信愁如許。
爲誰都著眉端聚。
獨立東風彈淚眼,寄煙波東去。
念永晝春閒,人倦如何度。
閒傍枕、百囀黃鸝語。
喚覺來厭厭,殘照依然花塢。
嫩黃勻遍鴉啼處。
寒入羅衣春尚淺,過一番風雨。
問燕子來時,綠水橋邊路。
曾畫樓、見個人人否。
料靜掩雲窗,塵滿哀弦危柱。
庾信愁如許。
爲誰都著眉端聚。
獨立東風彈淚眼,寄煙波東去。
念永晝春閒,人倦如何度。
閒傍枕、百囀黃鸝語。
喚覺來厭厭,殘照依然花塢。
文献直訳
弱き柳の糸は千のすじ。
嫩き黄色は均しく遍く鴉の啼く処。
寒は羅衣に入りて春なお浅く、一番の風雨を過ぐす。
燕子の来る時を問ふ、緑水の橋の側の路。
曾て画楼、個人(ひと)を見しや否や。
料るに静かに雲窓を掩ひ、塵は哀弦危柱に満つと。
庾信の愁ひかくのごとし。
誰がために都て眉端に聚まる。
独立して東風に涙眼を弾き、煙波に寄せて東へ去る。
念ふ、永昼の春閒、人は倦みて如何にして過ぐすべき。
閒みに枕に傍らへば、百囀の黄鸝語る。
喚び覚まされてより厭厭として、残照は依然たり花の塢。
嫩き黄色は均しく遍く鴉の啼く処。
寒は羅衣に入りて春なお浅く、一番の風雨を過ぐす。
燕子の来る時を問ふ、緑水の橋の側の路。
曾て画楼、個人(ひと)を見しや否や。
料るに静かに雲窓を掩ひ、塵は哀弦危柱に満つと。
庾信の愁ひかくのごとし。
誰がために都て眉端に聚まる。
独立して東風に涙眼を弾き、煙波に寄せて東へ去る。
念ふ、永昼の春閒、人は倦みて如何にして過ぐすべき。
閒みに枕に傍らへば、百囀の黄鸝語る。
喚び覚まされてより厭厭として、残照は依然たり花の塢。