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採蓮令
英語詩訳(意訳)
月影消えゆき雲薄らぎて、霜降る空に黎明の光差す。
西へ旅立つ客は、このとき胸を引き裂かれる思いを抱く。
別れの岐れ道で麗人らは手を取り合って見送り、
朱塗りの扉がギシギシと音を立てて開く。
愛らしい顔立ちの彼女はしおらしく立ち尽くし、
言葉もなく涙を流し、あまりの断腸の思いに振り返ることすらできない。
一葉の蘭舟はいまや急ぎの櫂を操り、波を蹴立てて去っていく。
旅の急ぎゆえに、どうして別れの悲しみの深さを知ることができようか。
胸中には無数の悲哀が渦巻き、ただ恨み息を呑むばかり、
この想いをいったい誰に語り伝えられよう。
ふたたび振り返れば、幾重の城壁はすでに視界から消え去り、
冷たい川は天の果てへと続き、
かすかに霞む二、三本の木々がぼんやりと佇むのみである。
西へ旅立つ客は、このとき胸を引き裂かれる思いを抱く。
別れの岐れ道で麗人らは手を取り合って見送り、
朱塗りの扉がギシギシと音を立てて開く。
愛らしい顔立ちの彼女はしおらしく立ち尽くし、
言葉もなく涙を流し、あまりの断腸の思いに振り返ることすらできない。
一葉の蘭舟はいまや急ぎの櫂を操り、波を蹴立てて去っていく。
旅の急ぎゆえに、どうして別れの悲しみの深さを知ることができようか。
胸中には無数の悲哀が渦巻き、ただ恨み息を呑むばかり、
この想いをいったい誰に語り伝えられよう。
ふたたび振り返れば、幾重の城壁はすでに視界から消え去り、
冷たい川は天の果てへと続き、
かすかに霞む二、三本の木々がぼんやりと佇むのみである。
原文・ピンイン
月華收,雲淡霜天曙。
西征客、此時情苦。
翠娥執手送臨歧,軋軋開朱戶。
千嬌面、盈盈佇立,無言有淚,斷腸爭忍回顧。
一葉蘭舟,便恁急槳凌波去。
貪行色、豈知離緒。
萬般方寸,但飲恨,脈脈同誰語。
更回首、重城不見,寒江天外,隱隱兩三煙樹。
西征客、此時情苦。
翠娥執手送臨歧,軋軋開朱戶。
千嬌面、盈盈佇立,無言有淚,斷腸爭忍回顧。
一葉蘭舟,便恁急槳凌波去。
貪行色、豈知離緒。
萬般方寸,但飲恨,脈脈同誰語。
更回首、重城不見,寒江天外,隱隱兩三煙樹。
文献直訳
月華収まり、雲は淡く霜天は曙る。
西征の客、此の時情苦しむ。
翠娥手を執りて臨歧に送り、軋軋として朱戸を開く。
千嬌の面、盈盈として佇立し、言無くして涙有り、断腸争んぞ忍びん回顧するを。
一葉の蘭舟、便ち恁く急槳波を凌いで去る。
行色を貪り、豈に知らん離緒を。
万般の方寸、但だ恨みを飲み、脈脈として誰と同じく語らん。
更に回顧すれば、重城見えず、寒江天の外、隠隠たる両三の煙樹。
西征の客、此の時情苦しむ。
翠娥手を執りて臨歧に送り、軋軋として朱戸を開く。
千嬌の面、盈盈として佇立し、言無くして涙有り、断腸争んぞ忍びん回顧するを。
一葉の蘭舟、便ち恁く急槳波を凌いで去る。
行色を貪り、豈に知らん離緒を。
万般の方寸、但だ恨みを飲み、脈脈として誰と同じく語らん。
更に回顧すれば、重城見えず、寒江天の外、隠隠たる両三の煙樹。