ブックマーク
To bookmark this poem:
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
望湘人
英語詩訳(意訳)
枕辺に響く鴬の声を疎み 簾を揺るがす花の香に悩まされれば
酔える魂と憂き夢とは夜半を二分する。
掛け布団にはなお微かな香りが残り
帯は痩せた我が身の細さに驚く。
ああ、どれほど春の去りゆくことを惜しむことか!
湘江の涙竹には鮮やかな斑点が浮かび
祭壇の蘭の香りは衰え
湘江の空は重く温みを帯びる。
思い出そう、あの小さき川辺の風月佳き日を
幾たびも仙女の如き君を誘い歩んだ日々を。
知るべきだ、鳳凰の弦のいともたやすく断たれてしまうことを。
だが、どうして再び瑟をかき鳴らすことができようか
曲は果て、君は遠く離れてしまったのだから。
君の絹の靴が足跡も残さぬさまを思い描き
ふたりで戯れた浅く清らかな波のほとりを辿る。
緑の小舟は白き蘋の生い茂る洲の岸に繋がれ
高楼は茂る木々の間にそびえ立っている。
だが君から一文字の便りすら届くことはなく
ただ帰ってきた一対の燕だけが我が孤独を慰める。
酔える魂と憂き夢とは夜半を二分する。
掛け布団にはなお微かな香りが残り
帯は痩せた我が身の細さに驚く。
ああ、どれほど春の去りゆくことを惜しむことか!
湘江の涙竹には鮮やかな斑点が浮かび
祭壇の蘭の香りは衰え
湘江の空は重く温みを帯びる。
思い出そう、あの小さき川辺の風月佳き日を
幾たびも仙女の如き君を誘い歩んだ日々を。
知るべきだ、鳳凰の弦のいともたやすく断たれてしまうことを。
だが、どうして再び瑟をかき鳴らすことができようか
曲は果て、君は遠く離れてしまったのだから。
君の絹の靴が足跡も残さぬさまを思い描き
ふたりで戯れた浅く清らかな波のほとりを辿る。
緑の小舟は白き蘋の生い茂る洲の岸に繋がれ
高楼は茂る木々の間にそびえ立っている。
だが君から一文字の便りすら届くことはなく
ただ帰ってきた一対の燕だけが我が孤独を慰める。
原文・ピンイン
厭鶯聲到枕,花氣動簾,醉魂愁夢相半。
被惜餘薰,帶驚剩眼。
幾許傷春春晚。
淚竹痕鮮,佩蘭香老,湘天濃暖。
記小江、風月佳時,屢約非煙遊伴。
須信鸞弦易斷。
奈雲和再鼓,曲終人遠。
認羅襪無蹤,舊處弄波清淺。
青翰棹艤,白蘋洲畔。
盡木臨皋飛觀。
不解寄、一字相思,幸有歸來雙燕。
被惜餘薰,帶驚剩眼。
幾許傷春春晚。
淚竹痕鮮,佩蘭香老,湘天濃暖。
記小江、風月佳時,屢約非煙遊伴。
須信鸞弦易斷。
奈雲和再鼓,曲終人遠。
認羅襪無蹤,舊處弄波清淺。
青翰棹艤,白蘋洲畔。
盡木臨皋飛觀。
不解寄、一字相思,幸有歸來雙燕。
文献直訳
鶯の音が枕に到るを厭い、花気簾を動かし、酔い魂と愁い夢相半ばす。被は余薫を惜しみ、帯は残り長さを驚く。幾許か春を傷む、春暮る。涙竹の痕鮮やかに、佩蘭の香老い、湘天濃く暖かし。小江、風月の佳時を記し、屢々非煙を約して遊伴とす。須らく信ずべし、鸞弦は断ち易しと。奈何ぞ雲和を再び鼓し、曲終りて人遠き。羅襪の跡無きを認め、旧処波を清浅に弄す。青翰の棹艤し、白蘋洲の畔。尽く木は臨皋の飛観に臨む。寄するを解せず、一字の相思、幸いに帰来の双燕有るを。