ブックマーク
To bookmark this poem:
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
Press Ctrl + D (Windows) or ⌘ + D (Mac).
紫萸香慢・重陽近し
英語詩訳(意訳)
重陽節を前に風雨荒れ狂うのが常なれど、
いかに尊きかな、この日の晴れ渡る暖かさ。
野分ける秋の香は深まったかと問いつつ、
同志を率いて西の城外へ繰り出す算段をする。
旅人の胸はすでに感傷に満ちあふれ、
荒れ果てた高台に登るのを恐れるのは、
あふれる情念に耐えられないからだ。
杯を前にして、ふたたび思慕するのは、
酒を注ぎ頭に花を挿してくれたあの人たち。
だが、いま集いの座に老兵たちの姿はない。
耐えがたいほどの荒涼たる想い。
浅く酔ってはふっと現実へ引き戻される。
この愁いは、詩歌ごときで和らぐものではない。
思い出すのは長楸の並木を駆け抜けた日々、
強弓と柳の枝折り――過去の栄華を語るな。
賜った一枝のグミの実、
夢はいま、誰がために漢の皇陵へさまようのか。
烏帽子の官服など風に吹き飛ばされればいい、
老いた白髪が星のごとく輝くさまを天に知らしめんために。
歌い終わりて、とめどなく涙がこぼれ落ちる。
いかに尊きかな、この日の晴れ渡る暖かさ。
野分ける秋の香は深まったかと問いつつ、
同志を率いて西の城外へ繰り出す算段をする。
旅人の胸はすでに感傷に満ちあふれ、
荒れ果てた高台に登るのを恐れるのは、
あふれる情念に耐えられないからだ。
杯を前にして、ふたたび思慕するのは、
酒を注ぎ頭に花を挿してくれたあの人たち。
だが、いま集いの座に老兵たちの姿はない。
耐えがたいほどの荒涼たる想い。
浅く酔ってはふっと現実へ引き戻される。
この愁いは、詩歌ごときで和らぐものではない。
思い出すのは長楸の並木を駆け抜けた日々、
強弓と柳の枝折り――過去の栄華を語るな。
賜った一枝のグミの実、
夢はいま、誰がために漢の皇陵へさまようのか。
烏帽子の官服など風に吹き飛ばされればいい、
老いた白髪が星のごとく輝くさまを天に知らしめんために。
歌い終わりて、とめどなく涙がこぼれ落ちる。
原文・ピンイン
近重陽、偏多風雨,絕憐此日暄明。
問秋香濃未,待攜客、出西城。
正自羈懷多感,怕荒臺高處,更不勝情。
向尊前、又憶灑酒插花人。
只座上、已無老兵。
悽情。
淺醉還醒。
愁不肯、與詩平。
記長楸走馬,雕弓笮柳,前事休評。
紫萸一枝傳賜,夢誰到、漢家陵。
盡烏紗、便隨風去,要天知道,華髮如此星星。
歌罷涕零。
問秋香濃未,待攜客、出西城。
正自羈懷多感,怕荒臺高處,更不勝情。
向尊前、又憶灑酒插花人。
只座上、已無老兵。
悽情。
淺醉還醒。
愁不肯、與詩平。
記長楸走馬,雕弓笮柳,前事休評。
紫萸一枝傳賜,夢誰到、漢家陵。
盡烏紗、便隨風去,要天知道,華髮如此星星。
歌罷涕零。
文献直訳
重陽に近づき、偏に風雨多く、此の日の一暖明を絶憐す。
秋香濃きや未だやと問い、客を携えて、西城を出づるを待つ。
正に羈懐の感多く、荒台の高処を恐れ、更に情に勝えず。
尊前に向かい、又酒を灑ぎ花を挿しし人を憶う。
座上に至りては、既に老兵無し。
悽情。
浅く酔いて還た醒む。
愁うらくは肯んぜず、詩と平らかならんことを。
長楸の馬を走り、雕弓の柳を箙しきを記し、前事評することなかれ。
紫萸一枝伝えて賜う、夢誰か到る、漢家の陵。
烏紗を尽くし、便ち風に従いて去り、天に知らしめんと欲す、華髪の此くの如く星星たるを。
歌罷りて涕零る。
秋香濃きや未だやと問い、客を携えて、西城を出づるを待つ。
正に羈懐の感多く、荒台の高処を恐れ、更に情に勝えず。
尊前に向かい、又酒を灑ぎ花を挿しし人を憶う。
座上に至りては、既に老兵無し。
悽情。
浅く酔いて還た醒む。
愁うらくは肯んぜず、詩と平らかならんことを。
長楸の馬を走り、雕弓の柳を箙しきを記し、前事評することなかれ。
紫萸一枝伝えて賜う、夢誰か到る、漢家の陵。
烏紗を尽くし、便ち風に従いて去り、天に知らしめんと欲す、華髪の此くの如く星星たるを。
歌罷りて涕零る。